バカ尾根ピストン! 塔ノ岳

 
 丹沢スタンプラリーを制覇する為には大山、鍋割山、塔ノ岳、丹沢山の4つを登らなくてはいけないのだが、ラリーが始まる前から登ったのも入れるとこのうち3つは登頂済みである。 で、最大の難関となるのが丹沢山になるのだが、ここへ登るには塔ノ岳からピストン、宮が瀬から直登の二通りが考えられる。  交通の便を考えたら塔ノ岳からのピストンが無難なのだが、やろうとすれば必然的に大倉〜塔ノ岳のピストンもやらなくてはならない。 

塔ノ岳〜丹沢山日帰りピストンをやった人によると「11時には塔ノ岳山頂に到着は必須」「大倉から塔ノ岳まで2時間半で登るのが望ましい」とのこと。 
てなわけで丹沢ピストンの為のトレーニングと予行演習をかねて塔ノ岳バカ尾根ルートピストンと相成った。

早めのバスに乗って7:40に大倉を出発。今日は暑くなりそうなので薄めに作ったスポドリ1リットルと頂上でラーメンを作る為に真水2リットルを用意した。おかげで行動食、バーナー、ヒル対策の塩水スプレーと荷物はとんでもなく重くなり、スピードも落ちていく。 本番では決まった昼食を取らずに行動食だけでの踏破も考えに入れなくてはいけない。
 
 大山に登る前あたりから通勤にウォーキングを取り入れてはいたのだがバカ尾根には通用しないようで、ペースの速い登山者にどんどん抜かれていく。 美人で細身の山ガールに追い抜かれていった時には流石にがっくりと来てしまったが、「3日前から下痢して力入らないししょうがないよね」などと言い訳をしつつ登り続ける。 とにかく前半は風が通らない上に風が通らないので暑さで足が鈍る。
 

 
  それでも1000mを越えて風が抜けるようになると復調してきて、激坂の天神尾根の終盤、花立山荘の手前の視界の開けたガレ場に来るとなぜか足も良く回ってきた。 風もビュービュー吹いてかなり涼しくなってきたが、金冷しを過ぎるころには霧と言うか雲の中に入ってしまい、山頂付近では完全視界ゼロになってしまった。
 

 
 登頂時刻は10時30分ジャスト。 殆ど休憩を取らなかったのに2時間50分と言う残念なタイムに終わってしまった。 標準タイムは3時間〜3時間30分ぐらいらしいからそんな遅いわけではないんだろうけど・・・。


 

 
 尊仏山荘でスタンプを捺して外に出ると凶暴な風が吹いてきて体があっという間に冷えてきたのでウィンドブレーカーを着込みつつおにぎりを頬張った。 この突風ではガスバーナーは役に立たなさそうなのでラーメンはあきらめた。山頂の標識に取り付けてある温度計によるとなんと気温16度! 風速は予報によると14~5mというから風冷効果による体感温度は10度切っているのではあるまいか。 速乾の化繊アンダーを着ているとはいえこのままでは体が冷えて風邪をひきそうだし、粘っていても霧が晴れる気配もないので11時に下山を開始した。

 
 山頂から10~15分ほど下ったあたりでふと脇を見ると鹿さんが居たので写真を撮る。 後から子鹿、親戚いろいろ現れ計5匹が自分の周りをぴょんぴょん飛び跳ねては草を食んでいた。 あとで写真を見直したら一匹はお腹が膨らんでおり、子供が居たのかもしれない。
 

 

 

 
 去年の大山以来の鹿遭遇に満足したものの、やはりバカ尾根の下りはえげつなくきつい。 花立山荘のあたりで写真撮影にかこつけては立ち止まりなんだりと一行にペースは上がらず、結局大倉にたどり着いたのは1時40分。 鹿と遊んでいた分があるとはいえ、実に下りは2時間40分かかってしまったのだった。 やっぱり丹沢山ピストンはきつそうだ・・・。
 

 
 それにしても気になるのは、自分が下山する時間帯でまだ駒止茶屋や見晴茶屋のあたりをヒイヒイ言いながら登ってる人がいる事。どこかの山小屋に泊まってしまうならいいのだが、そうでなければとてもじゃないけど頂上にいけない(行ったら間違いなく真っ暗)だと思うのだが・・・。

びっくりするほどタンザーワ! 塔ノ岳(1490m)!

 
人気山岳漫画「岳」で主人公の島崎三歩が富士山の頂上手前で引き返そうとした婦人に満面のニカニカ笑顔でこう言って励ますシーンがある。
 
「遠くで見た時ずっとキレイになるんだよ 頂上まで登った山は!!」
 

ずーっとキレイに見えるかどうか判らないが、「ああ、俺あの山登ったんだよなぁ」と見るたびに満足感を得られるのは確かだ。タマサイを遡上していると遠くに浮かび上がる大岳山と御前山を見るたびにニヤニヤしてる自分がそうなのだから間違いない。

で、そのニヤニヤ山を増やすべく今回向かったのが塔ノ岳だ。  大岳山や御前山はタマサイを遡上して立川を越えたぐらいにならないと良く見えないが、丹沢山塊の主脈は良く晴れて靄がかかってなければ二子玉川や登戸から富士山の前にくっきり見えるのである。 もっとも一番目立つのは神奈川県最高峰の蛭ヶ岳(1673m)や鬼ヶ岩ノ頭(1607m)、不動ノ峰(1618m)、日本百名山に名を連ねる丹沢山(1567m)あたりであって、塔ノ岳は一番遠い位置にあるため左端の一段下がったところに申し訳見える程度なのだが(逆に大山が一箇所離れている分200m低いけど山容としては目立つ)。

それでも塔ノ岳はアクセスの良さ、眺望の良さ、初心者でもギリギリ日帰りで行ける難易度、いざとなったら泊まれる山小屋が多い、表尾根ならエスケープルートが豊富なので体力が厳しそうなら厳しい所に行く前に降りられる・・・とおいしさ満載で丹沢ではトップクラスの人気を誇っており、「塔ノ岳に登って丹沢に登ったと言えるんじゃないかな」と言う人もいるぐらいなので馬鹿にしてはいけないのである。

で、この塔ノ岳、ルート的には冬に登った鍋割山と同様、大倉バス停から出発する大倉尾根(通称バカ尾根)ルートと、去年の夏に登った大山と同じくヤビツ峠バス停から出発する表尾根縦走ルートがあるのであるが、いろいろ話を聞いて身の程も弁えずより大変そうな表尾根縦走ルートをとることにした。 
このルートを選んだ理由はヤマケイの丹沢ガイド本を見たとき何故か地図上に塔ノ岳よりおっきい文字で
「新大日」
と書かれておりそれが妙に気になっていたのと、二ノ塔、三ノ塔と連なる手前の峰から自分がこれから進むルートがくっきり見えたりしてそれが眺望の効かない他の山とは全く違いなかなかよろしげである、と聞いていたからである。
 
 もうひとつの理由として、山行の日が延期に延期を繰り返した末自分としては珍しい土曜日の休暇に重なり、土日だと本数の少ないヤビツ峠行きのバスが平日より一時間近く早く出る為早めの出発が可能であり、上記のように時間のかかる表尾根ルートであってもなんとか陽のある内に下山できそうというのもポイントであった。
 
 ただ、歩く距離は大倉ルートより大幅に伸び、距離にして1,1km、時間にして1時間ほど多めにかかり、足の負担も大きい。足の負担だけでなく精神的な負荷もかなりのもので、健脚なら気分のいい三ノ塔からの眺望であっても、いいかげん疲労の溜まった初心者がはるか彼方の塔ノ岳山頂を見せられると「これからあそこまで登らなきゃいけないのかよ・・・無理!絶対無理!」と心が折れてしまう方向に作用してしまう事もあるらしい。 もっともそうなっても二ノ塔、三ノ塔からはエスケープルートが用意されているのであるが・・・。
 
 そんなわけで5月12日、前日早く寝たこともありAM5:10に目覚ましがなる前にスッキリ起床。サクサクと牛乳ぶっかけフルーツグラノーラをかきこみ、バナナも一本平らげ家を出た。 秦野駅に降り立つとヤビツ行きバス停には既に長蛇の列。一台目には乗れず臨時便に何とか搭乗した。 ロードレーサーの脇を縫うように山の細道を走りつつようやくヤビツ峠に到着。ここで柔軟体操、登山カードの投函とGPSのスイッチONを済ませ歩き出す。 ちょっと尾篭な話になるが自分は平時大変便通よろしく、朝飯を食っていると覿面に催してくるのであるが緊張の為か自宅では全然する気になれずここまで来てしまった。 ここを逃すと山小屋の有料トイレまで雉撃ちのチャンスはない(登山道は細い上に人が多すぎてちょっと離れてぶっ放すという手が使えない)のだが、ここでもまるっきり便意はなく不安を抱えたまま歩き出すことになった。 時刻はAM8:15。
 
 登山口は舗装路を下っていった富士見茶屋の前になるのだが、今日は山頂でカップラーメンを作る予定なので背中のハイドレーションとは別に水を汲むため富士見茶屋の先にある一旦「護摩屋敷の水」という湧水の水汲み場に下りる。一口飲むとさすがに湧き水。ひんやりしてうまい。  

 
 再び富士見茶屋前に戻り、ここの公衆トイレで小便を済ましいざスタート。時刻はAM8:40。 さすが丹沢で最も人気の山、登山道入り口は老若男女さまざまな人間でごった返している。 登山道に入ってしばらくは自分の前には小学生4〜5人のグループがいた。 このがきんちょ共が元気一杯、なかなかいいペースで進んでおり、しばらくは彼らの後を突いて登っていくことになる。 良くみると装備も大変しっかりしており、足元はキャラバンシューズやモンベルやスカルパのトレッキングシューズ、はてはモントレイルのトレイルランニングシューズといった具合でGTホーキンスのなんちゃってトレッキングシューズの自分より遥かに真摯なのである。 パンツやシャツもみな名の知れたODブランドのものであり、アウトドア界のしまむら的存在である「サウスフィールド」で身を固めたわが身を振り返り多少こっ恥ずかしくなる。
 
 ところでこの表尾根コース、一番傾斜が厳しいのが登山道入ってから二ノ塔までの区間である。 最初元気良かった小学生たちもコンパスの差で段差は大人よりも大きく足を上げないといけないのでだんだん疲労がたまってきたらしく、そのうちに自分の後ろへと下がり、じわじわと千切れていった。 とはいえ自分がそれほど早いわけではなく、よりペースの早い人にはサクサクと抜かれ、引き離されていく。 しかし、数日前に某巨大掲示板で「山ガールに煽られても自分のペースを守れ」とアドバイスされていたこともあり、無理をせずに進む。なによりまだ先は長いのだ。  
   
 傾斜がきついのと登山客が多くて道が荒れていることもあり、ガレ石を踏んで下に落としてしまったりけっ躓いたりでなかなか緊張する。それでもAM9:25分、二ノ塔に到着。 予報に反して今にも降り出しそうな天気で、大山のほうをみるとどうも降っているっぽい。 そもそも大山は雨乞いの山であり、雨降りが転じて阿夫利神社なんていうのがあるんだっけ。
 

二ノ塔 先に三ノ塔が見える。
 
ここで自家製トレイルミックスをかじり、エナジーゼリーをちょっと啜って5分ほど休憩したのち出発。二ノ塔からは15分ほどで三ノ塔に到着。 太陽が出たと思ったらすぐに隠れ、先に見える塔ノ岳はガスの中・・・。

三ノ塔
 

進行方向 これが「初心者は心が折れる」という景色。 真ん中左より、とんがり屋根の小屋があるのが烏尾山 右側の高い山が政次郎ノ頭〜新大日。 塔ノ岳はガスの中。
 
ここでちんたら写真を撮ったり、写メでブログ更新しようとしたら(失敗)時間を無駄に使ってしまい出発はAM10:00になってしまった。ここからはガレ場を下り烏尾山に向かう。ここの下りは急峻でちょっとこわい。烏尾山〜行者ヶ岳〜政次郎の頭も切り立った尾根や鎖場と緊張の連続。 去年の夏に大山に登ったちょうど同じころ、このコースを取って塔ノ岳へ向かった爺さんが遭難(未だに発見されていない)するという事件があったのだが、この厳しさでは納得。
 

鎖場は一人づつしか通れないところに持ってきて土日の混雑が重なって大渋滞。 15分待ち。 ちょうどいいのでトレッキングポールを畳み、柔軟体操。 GWの好天時だと30分待ちもざらだとか。

 
登りっぱなしよりアップダウンのほうが足に来るようで、そろそろ脹脛や太腿に張りが出始めてきた。 頻繁にここをこなしてるような人は別として、初心者にはこの辺が鬼門らしく、自分のすぐ前を同じくらいのペースで歩いていた兄ちゃんは新大日の手前の階段で脚が限界にきたらしく、突然立ちどまってしまった。
 自分は行者ヶ岳まではトレッキングポールを使って足の負担を軽くしているのと、ここ数日は駅まで自転車を使わず片道3km歩いたり、休日のトレも森林公園で2〜3時間歩いたりといったものに変えていたのかまだ動いてくれているが、病み上がりとか、奥多摩三山、鍋割山といった山をこなさずいきなりここに来ていたらどうなっていたことやら・・・。
 
そしてAM11:25新大日に到着。 地図で妙にクローズアップされていたのでわくわくしていたが、小さな茶屋(週末営業のはずだが閉まってた)があるだけのこぢんまりとした山頂。 三ノ塔や大山方面の眺望は良いのだが、なにぶん天気が悪いのがね。 それでも、今までこなしてきた三ノ塔〜行者ヶ岳間がクッキリハッキリ見えるというのはなかなか気分が良い。
 

 

今まで通ってきた道がはっきりとわかる。 これが表尾根コースの醍醐味。

ここでさらにエナジーゼリーをじゅるっと啜りエネルギーをチャージ。 最後の登りに向け出発。 10分ほどで木の又大日を過ぎ、さらに階段をがっしゅがっしゅと20分ほど登りつめるといよいよ塔ノ岳山頂に到着。 
時間は・・・・12時ジャスト!!!
コースタイムはヤビツから3時間45分。 ヤマケイガイドに出ている標準コースタイムが4時間35分だから、素人に陰毛が1〜2本生えた程度の自分であればこれは上出来であろう。

 
動画

 
表尾根からも相当な数の人がいたが、大倉から登ってくる人もいるので山頂は大賑わいだった。

ここでようやくザックを下ろし、昼食とする。 ここ何回か鍋割山登山でもサイクリングでも使わずただの重石と化していたバーナーが久々に点火された。 おにぎりの他にカップめんを食うのである。 今回は大岳山の時のようなヘマはせず、ちゃんとカトラリーがあるので安心・・・と思ったが、邪魔は別のところからやってきた。沸騰する直前になって雨が降ってきやがったのである。 大山のほうで雨が降っているっぽい雲行きだったので覚悟はしていたのだが、濃い雲とガス、そして雨がちゃんとやってくるとさすがに焦る。 とはいえそれ程強い雨ではないので「まあそのうち止むだろう」とどっかりと構え湯沸しを継続。 この賭けは見事に当たり、ラーメンが出来上がる頃には止んでいた。

 今日は思いのほか涼しいのでアツアツのラーメンがよりおいしく感じる。 途中では自家製トレイルミックスエナジーゼリーを口にしたが、昼食時間が取れるのならやはりちゃんとおにぎりとカップめんぐらいは腹に入れたいところ。 ある程度お腹が満たされたところでちょこちょこと写真を撮り再出発。 
 

一瞬の晴れ間を縫って東京方面をパチリ
  
仏山荘でトイレを借りてもよかったのだがそれ程切迫した状態でもないし満員だったので後回しとなった。 山頂出発時刻はPM12:50

(下り編は続きを読むをクリック!)

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久々に払沢の滝まで

 
全面結氷中にいきたかったのだが、ちょうどそのころに丹沢行きを選択してしまったので今頃ツーリングがてら払沢の滝へ。
 
また例によって出発が遅れ、トレーニング不足もたたって余計に時間がかかってしまった。

 しかし、多摩サイからは雪を被った奥多摩と丹沢の山々がくっきり見えて気分はなかなかいい。 特に丹沢方面はそのうち塔ノ岳行きを考えているので、「いつかあの山に登るノダ!」と闘志が湧いてくる。

 払沢の滝に到着したのは2時ちょっと前。 五日市の街を過ぎて、森の中の道に入ると一気に寒くなるが、滝周辺は特に寒く、比較的温暖なはずの今日の昼間でも8度前後。 雪解け水で水量が増えているせいか、心なしか迫力が大きい。 



数年前の夏に来たときよりも水位が高く、結氷時に水を汲むときの足場にしている岩が水面下にあったため滝壺に降りられなかった。 その為滝壺のすぐ下の流れで水を汲み、湯を沸かしてカップめんを作る。 ガソリンバーナーとケトルの分重さが増えてしまうが、寒いときにはやめられない。コンビニでカップめんを購入する際「お湯はご利用になられますか?」と聞かれたのだが、まさかこんな食べ方するとは思わないだろうしねえ。

 
 軽く腹が膨れたところでUターン。 ファーマーズセンターで原木なめこを売っていたら買いたかったのだが、残念ながらシイタケとまいたけしか無かった。 代わりといってはなんだが、キッコーゴ醤油店で焼肉のタレを購入し土産とした。


 本日の走行距離・・・102.59km

びっくりするほどタンザーワ! 鍋割山!

 年末に気管支炎をやらかして(ほーんとここ数年毎年のようにやってるね)、いつまでたっても完治せず、結局初日の出ランも新春登山もできぬままであった。

いい加減体動かさなきゃやばいよな、というところに雨が降ったり雪が降ったりで停滞すること数週間。ようやく本日昨年から予定していた鍋割山登山の決行となりました。 パンポカパーン!

 どうせ登るなら真っ白く雪をかぶった富士山が見たいということもあり、富士山の冠雪を待っていたところに体調不良も重なって当初の予定から延々1ヶ月以上延びたたので今回のチャンスは逃すわけにはいかない。通勤電車(ええ、じて通サボってます)の窓やライブカメラで真っ白い雪を被っているのを確認し、今日の天気も曇りから晴れに変わったのを見届け、早朝の小田急小田原行きに乗り込んで渋沢を目指す。渋沢から大倉へバスは平日なので空いているが、ここは表丹沢を目指す人の拠点になるのでザックをもって乗り込む人が5〜6人いる。
 
先週どっさり降った雪のせいかバスから眺める塔ノ岳は真っ白に雪化粧しているので早くもびびる。 どんぐりハウス(ビジターセンターみたいなもん)では塔に向かう人は早くも足にスパッツを装着している。 必要になりそうなところで出せばいいやと思っていたのだが、塔ノ岳へ向かういかにも丹沢ベテランぽい人に今のうちに着けておいたほうが良いとアドバイスされたので大人しく従った。

鍋割へ向かう道は途中まで砂利を撒いてローラーで慣らしたような林道で雪も残っていなかったのでスパッツの必要は無かったが、この寒い中でも脹脛がポカポカと温かいので、装着するのも悪くなかったようだ。 1時間ほど単調な林道が続くのであるが、ところどころにできている抉られた轍に溜まっている水がカチカチに凍っており、それが緩む気配が無いので寒さを実感する。 予報では最低が−6℃、最高が2℃なので今の気温は0〜−1℃くらいだろうか。 この時期に山に登るのは実質初めて(払沢の滝〜天狗滝ぐらいまではあるけどアレは登山じゃないしな)なので、顔に刺さるような山の冷気は新鮮だ。 それでも今回導入したマイクロフリース(ユニクロの1900円のやつ)のおかげか、風が無いせいか、歩いていると快適である。 そのうち汗ばんできたので上に着ている厚手のフリースジャケットを脱いでしまった。  風が無ければ動いているうちはパールイズミのアンダー+ユニクロのマイクロフリース+ユニクロノポケッタブルパーカーで何とかなってしまうのである。ただ、登っているから体が温まっているとはいえ、かなりの寒さなのだろう。 ハイドレーションのチューブの栓の閉じ方が甘く、マウスピースからこぼれた水滴がウィンドブレーカーにたれていたのだが、しばらくすると薄氷が張っていた。 
 
 
 林道が終わるちょっと手前で鍋割名物の水ボッカ荷揚げ場が現れる、頂上の山荘は水道が無いので登山者がボランティアでペットボットルを運ぶのだ。 別に義務ではないのだが、先行の二人も持っていたので自分も見栄を張って2リットルボトルをリュックに入れてボッカする。 これをしなければいつも使ってるドイターのザックで足りるのだが、今回はボッカに挑戦することも考えていたのでミレーの45リットルを導入したのだ。

 登山道に入ると一気に厳しい坂になり、早くも見栄を張ってボッカに挑戦したことを後悔するが、ここで投げ捨てるわけにもいかないので頑張って行く。  この辺まで来ると日の当たらない日陰の斜面にはだいぶ雪が残っているようだ。

 大体10分おきぐらいのペースで標識が現れるのだが「鍋割山陵5」 の標識あたりまでくると眺望が開けてくるが、凄まじく厳しい登りになる。

 

きっつい急坂

そして、「鍋割山陵7」の標識を過ぎるとそれはすばらしい眺望が現れる。 右手には小丸(塔ノ岳方面)、左手には富士山と丹沢主脈の蛭が岳といった具合だが、今日は凄まじいことに南アルプスまでが見えているのであった。

塔ノ岳方面

蛭ヶ岳方面

フッジサーン

南アルプス北岳
ここまで来れば頂上まであとちょっと・・・なのだが、ここで何となく空気の感じが変わってくる。 多分1000mを越えたのだろう。空気の冷たさが一本芯が入った感じというか、透明感を増した感じというか・・・。 稜線なので風も少し出てくるのだが、きつい坂を登って来て体が温まっているはずなのにそれすらもあっという間に冷やしてしまう。 手袋も今日は自転車用の厚手フリースウィンドブレークなのだが、冷気はそれすらも貫通しているる。 冷気を運ぶ風の音も都会で聞く濁ったものとは違う、「風そのものの音」なのだ。それは具体的に何だといわれても返答に窮してしまうのだが。 この辺まで来ると登山道の両脇に雪がかなり残っていて、それが余計な音を吸収してしまうせいもあるのか静けさも増している。 登り始めてから1時間ほどは遥か彼方静岡でやっている自衛隊演習の榴弾砲の炸裂音がここまで響いてきて不快に感じたが、その音も聞こえなくなり、登って景色を見ることだけに集中できるのだ。

 山頂近くなると多数の登山客が通った後にもかかわらず登山道の雪も溶けずに積もったままになり、いよいよアイゼンが必要な状況になってきた。 
「そんなこともあろうかと!」ヤマトにでてくる誰かさんのような台詞をひとりごちながらアイゼンを装着し、快適に進む。 こうやって念のために持ってきた装備が無駄にならずに済むのは大変にうれしい。



このころになると景色の良さと初のスノートレックの興奮で意味も無くハイテンションになってしまった。 遠くのほうの風音なのか、ジェット機の音ではない「ゴー」という音にすら感激してしまう始末。  真っ白い雪と、抜けるような青い空はなにかヤバイ魔性の誘惑なのかもしれない。 ちゃんと踏み跡がある登山道でなければ冷静さを失って知らないうちに何処かへ迷い込んでしまったことだろう。

そして11時30分、ビジターセンターを出てからちょうど3時間30分で山頂へ到着。 今回は体を冷やしたくなかった為休憩らしい休憩を取らず、一気に頂上へプッシュしてしまった。


山頂ではうどんを食ったり(うまかった)、山ガールと談笑したり、雪の中で転がりながら自画撮りしたりと1時間ほど過ごしてから下山。 できることならずっとここにとどまりたいぐらい素敵な眺望だった。



 2時ごろからは曇りになり微妙にテンションが下がったのと、行きと同じ道、しかも後半は単調な林道なので特に書くことも無いのでした! そうそう、アイゼンとスパッツは役に立ったが、せっかく持っていったバーナーとコッヘル、大量の行動食(ようかん、ミルキーウェイエナジーゼリー、インスタントしるこ、塩タブ)は山頂でうどんを食ってしまったので全部無駄になった。 ははは、まあこういう事もあるよね!

 途中「黒竜の滝」に寄り道をしながらも3:50ごろ大倉のビジターセンターに到着。ちょうどバスが来ていたのだが、疲労でぼーっとしていたせいで「ああ、乗らなきゃいけない」と思いながら見送ってしまった。 仕方ないので次のバスが来るまでアイゼンの泥を洗い落としたり、大量に余った行動食をもそもそ齧ったりしながら待っていると、行きのバスで乗り合わせた塔ノ岳へ向かった人が帰ってきた。 俺より遥かに標高・距離ともあるのに15分ほどしか違わないのだから凄い早さである。 他に塔ノ岳に上った人によると、積雪量は3~40cm、アイゼンだけでなくピッケルも使ったという人もいるぐらいだから相当厳しいコンディションのはずなのだが・・・・。スゴイ!
 で、ピッケルまで使ったベテラン登山者によると、塔ノ岳から浅草の東京スカイツリーも視認できたとの事。 鍋割からだと塔ノ岳~小丸の影になってしまうのだが、今日の空気がどれだけ澄んでいたか判ろうというものだ。 雪をお手軽に楽しむにしろ、景色を楽しむにしろ、今日は最高のコンディションだったといって間違いあるまい。 昨日は強風だったから今日みたいなお気楽モードではいられなかったはずだし・・・。 

 先月からしつっこい気管支炎が続き運動できていなかったので久しぶりに自転車で遠出。
本当は早起きする予定だったのだが、昨日夜更かししてしまったので出発が予定より二時間遅れてしまった。今日は横浜〜鎌倉コースではなく国道134号を三浦海岸回りで行くためこの分だと自走での帰宅は難しくなってしまうが(無理すれば何とかなるんだけど冬場は陽が落ちてからあまり走りたくない)、まあ行けるところまで行ってみよう。

 今日は気温が最低1度、最高9度の予報だったので冬用ジャージにウィンドブレーカー+レッグウォーマーの標準冬装備に加え、こないだのバーゲンで購入したユニクロのマイクロフリースを持っていった。足にはレッドキックホットを塗り、靴下にはいつもと違い登山用のウールソックスという完全装備だ。 加えて補給食としてインスタントしることお湯を作るクッキングストーブ(今回は途中で荷物がさらに増えるのでガス)も持参した。

 気管支炎に加えて11月下旬から天気が悪い日が多かったこともあって自転車通勤もできず鈍っていたのだが、前半は思いの外足がよく回る。陽射しが強い上に風があまり無いので体が冷えず強張らないでいられるのが助かった。11時過ぎくらいからはウィンドブレーカーを脱いで進む。

 1時半には三浦海岸に到着。 11月の下旬から冬恒例の大根の天日干しをやっているようで、今日は好天もあって最盛期だった。


 

 

 
自宅用と姉貴用に3本たくあんを購入。足にそろそろ疲労が溜まってくるところに重量が増え、さらに若干の登りとなるが頑張って進む。引橋の交差点を折り返して坂を下りていくあたりで富士山の眺望がいい場所があるのだが、残念ながら富士山の周りだけ雲が掛かっていた。勿体無い・・・。

 海岸沿いの道を飛ばし、鎌倉方面を目指す。 秋谷〜逗子間は走っていると気分はいいのだが、トレーニング不足が覿面に足に来ているようで次々に抜かされていく。今日は土曜日でサイクリストも多いのだ。 当初、力が余っているようだったら江ノ島まで行かず鎌倉からそのまま自走で帰宅しようと思ったが、太腿は既にパンパンに張っているし、背中のたくあんがズッシリと重いので、江ノ島から輪行することに決める。 そんじゃ稲村ケ崎のあたりでおしるこでも作ろうか、と思っていたのだが、ライダーやサイクリスト、3脚抱えたアマチュアカメラマンでベンチが満員状態のためそのまま江ノ島へ向かわざるを得なかった。 

結局湘南港近くのベンチで湯を沸かし(風のせいかなかなか沸かなかった)、おしるこを啜ったのだが・・・・

味はまあまあなんだけど、ぜんぜん足りねえええええええ。

物足りない気分のまま自転車を分解し、電車に乗る。 節電のためか車内の蛍光灯がいくつか取り外されており、暖房も弱い。登戸駅から出ると昼間の暖かさは完全に無くなっており、厚手の手袋越しに寒さが伝わってくるほど。 電車に乗るために膝下でジップオフしたウィンドブレーカーパンツを履いていたのだが、コレ無しで走るのはちょっと辛いほど。露出した(とは言ってもレッグウォーマーは着用している)脛に冷気が突き刺さる。

無理して自走して帰っていたらえらい事になっていただろう。もっと早く出ていればよかったのだろうが、今日は無理しないでよかった。

神戸岩でラーメンを食す

 
雨で2回ほどフイにしていた神戸岩でラーメン作って食うプロジェクト、本日ようやく完遂。
 
朝方少し冷えるかな?と思ったが、陽が上がるとともに気温も上昇、国立のあたりに来る頃には長袖を捲り上げるまでになっていた。 途中ヒゲのオッサンにガンガン引いてもらって調子をこきすぎたか、睦橋の手前辺りで早くも左足の太腿が攣りはじめてきた。 まだ40kmも走っていないというのに・・・・。 
 
それでも気合を入れて五日市街道を抜け、檜原街道へと入る。 五日市の市街地を抜け、樹林帯が始まる製材所の前を過ぎると、日陰になることもあって急にヒヤっとしてくる。 恐らくこの辺の境目で3~4度低くなっているのではなかろうか。 捲り上げたジャージの袖を再び下ろし、ダンシング、シッティング織り交ぜ少しずつ高度を稼ぐ。 足は既にピキピキなのだが気分がいいのでつい無理をしてしまう。  ビジターセンターの手前あたりで多摩サイでずっと前を引いてもらったヒゲのオッサンに何故か追い抜かれ(いつの間に自分が先に来てたんだ?)、数馬と払沢の滝方面の分岐まで再び引いてもらった。 ヒゲさんは都民の森方面へ行ってしまったのでここからは楽が出来ない。 
 
 鬼切〜払沢の滝バス停を過ぎるとマス釣り場の横を抜けいよいよ神戸岩への登りが始まる。ピキピキの足を騙し騙し林の中の坂を登っていく。 前はレーサー気分でギアも数枚残しガンガン踏んでいたのだが、加齢による衰えとトレーニング不足が重なっている上、余計な荷物(コールマンのバーナーとコッヘル)が重なりもう限界! が、あとちょっとの標しであるコテージやキャンプ場が見えてきたため、残りギアあと一枚の限界状態でようやく辿り着いた。  真夏に来た時とぜんぜん雰囲気が違い、ひんやりとした空気に冬の低い太陽のせいで少し暗くなんとも荘厳な雰囲気だ。
 

  

 

向うから梯子段を降りてくるおじさん。 昔なつかしのキャラバンシューズを履いていた
 
ラーメンを作っていると途中のコンビニで追い抜いたクロスバイクの兄ちゃんがやってきたので話を聞くと、なんとこれから大ダワ(トンネルを抜けた先にある鋸山林道を登った最高地点)を越えて奥多摩のほうへ降りていくという。 自宅は国立とのことなので距離的には自分よりも余裕はあるのだが、ビンディングもクリップも使っていないベタ踏みでここまでとは脱帽である。 
 バイクにつけてある装備もいろいろ改造したりオリジナリティに溢れる装備で非常に勉強になる。 中でも秋月のGPSデータロガーはガーミン等のサイクルコンピューターも兼ねた高価なものと違い、機能的には限界があるものの、走行記録をとるだけならば安価で非常にそそられるものがあった。
 
ラーメンを啜りながら話したところ、普段は天体撮影をやっているそうなのだが「山に入って撮影していたらマムシに咬まれて、青大将だと思って血清を射たずに家に帰って寝てしまい酷い目にあったよ」等と武勇伝も豊富で非常に愉快な人であった。
 
 話しこんでいるうちに急に雲行きが怪しくなったので、2人とも焦りだして走行を再開。自分は今来た道を戻り坂を下る。
途中、豆腐屋でホット豆乳を飲み、五日市ファーマーズセンターでホウレンソウを購入(なんと100円!)、フリスビーぐらいのサイズの巨大しいたけに心を奪われたたりもしたのだが、リュックが満杯なので泣く泣く諦め(途中道路脇にたわわに生っていた野生の柿をもいでいたのでサドルバッグもパンパンだった)、自宅へと向かう。

 帰りの多摩サイでは後ろから煽られたり、抜かれてムカついて抜き返したりして自然とペースが上がり思いの外早く帰ることができた。 しかし帰りのほうが調子がいいってどういうことなの・・・・。

奥多摩三山 ミッツメ! 御前山(1405m)

 
 評判の鍋焼きうどんを食いに丹沢の鍋割山に行くか、奥多摩三山の制覇を目指して御前山へ向かうか迷っていた。
 
御前山は遠くから見た山容がカッチョイイ(ピラミッドみたい)のでずっと気になっていたが、木が濃いので意外と眺望がきかず、カタクリの開花シーズン以外はそれほどそそるものがないような気がして後回しになっていた。 一方の鍋割は富士山の眺望が素晴らしい山だが、せっかくなら冠雪した真っ白い富士を見たいところ。そんなわけで今回は御前山を先に攻めることに決めた。 今は紅葉シーズンなのでカタクリ開花に次いで楽しめるはずだ。
  
 ただ、ひとつ問題なことにこの御前山、特に自分が登る予定の檜原村側は日当たりの良い南斜面でエサも豊富なことから熊の目撃談も多い。 ブログで情報を収集したところ、「トレランのために入って15分で熊に遭遇」とか洒落にならない話がテンコもりであった。 おまけにバスの本数が少なく、御前山の登山道入口である宮ヶ谷戸を通るバスは朝八時に出るのを逃すと次ぎは二時間近く待たねばならないのだ。 日が落ちるのが早いこの時期、それは即アウトを意味する。
 
んなわけで眠い目を擦りながら武蔵五日市駅に降り立ち、バスに乗ったのだが、小岩行きバスは登山客で満員! これが全部御前山へ行く人!?と一瞬焦ったが、殆どが浅間尾根へ向かうのか払沢の滝入口で降りてしまい、残った人も天狗岩や大岳山登山口のあるバス停で降り、宮ヶ谷戸では自分ひとりになっていた。 
 

 
 バス停前に公衆便所があったので小便をすまし、民家の脇を通って御前山登山口へ向かう。
屈伸、伸脚の柔軟をしていざ山へ入る。 最初のうちはコンクリを軽く流したような舗装がしてあるが、じきに小石をまぶしたようなダートとなり、本格的な登山道となった。 
 
 初っ端から結構な急勾配であっというまに高度を稼いでいくのだが、15分ほどしたところでこちらの肝を冷やすブツが登山道のど真ん中に鎮座ましましていた。 真っ黒いペースト状の塊の中に、消化し切れていない何かの実のような粒々がびっしり・・・。
 
どうみても熊のウンコ
  
これまで「熊に注意」の看板は何度か見ていても、ここまであからさまに熊の生活痕を見せ付けられたのは初めてだった。注意して見ていれば爪で幹を引っ掻いた痕や熊棚みたいなのもあったのかもしれないが、目にした覚えは無い。 しかしこれはまごう事なき証拠。しかもまだ水分が結構残ってるようなヒリたてホヤホヤのブツである。 入って僅か15分のところであるがこれで完全にブルってしまった。
 
 「やめようかな・・・・」 と思ったが、頑張って5時起きして1200円もかけてここまで来た挙句15分で帰るのは幾らなんでも勿体無い。 ここは恐怖心より貧乏性が勝利して先へ進んだが、足は早くも重く、腰も引けている。 意味も無く舌を打ったり、口笛を吹いたり、音を立てて痰を吐いたり、トレッキングポールをカチカチ言わせながら先へ進む。 向うがこっちに気がついて勝手に逃げてくれればよいのだけど。 上から葉っぱが落ちてカサカサと音を立てるたびに肝を潰して飛び上がったりしていたのだが、そのうちビビッているのに疲れてしまいだんだん無反応になってきた。 こんなことならちゃんと熊鈴持っていればよかった。
 
 登り始めはかなりの勾配だったが途中からは歩きやすい道が続く。 途中こんな倒木に塞がれたりもするけれど
 

 
キノコやら何かの赤い実(テンナンショウの類らしい)やら

竜胆やら

に心を和まされながら登っていくと急にゴツゴツした岩塊が出てくる。登り始めて1時間15分ほど。 ここが「仏岩の頭」だ。
ここでエナジーゼリーを一口含み小休止。

 
ここからは針葉樹と広葉樹が交互に現れる緩やかな尾根道「湯久保尾根」だ。 歩きやすいし気分はいいのだが遠くの眺望が効かないのだけが残念なところ。


じわじわ上り、たまに下りを繰り返し歩き続けること1時間、11時になったのでミニようかんを食って小休止した直後にお手製の看板と壊れた祠のようなものがあり、ここからかなりきつい急登が始まった。 ヤマケイガイドによれば「仏岩の頭」から1時間20分ほどで避難小屋と山頂の分岐に出ることになっているのだが、自分がとろいのかこのタイムテーブルがおかしいのかかなり遅れている。 途中、登山道が荒れて迂回せねばならないこともあって余計に時間を食い、最終的に山頂に到着したのは12時13分。 仏岩の頭から2時間以上かかってしまった。

気温はそんなに高くないはずなのだが、暑くなったので働く男のDRYシャツ一枚
  
山頂はなかなかの賑わい。 やはり交通の便の問題もあって、檜原村側から登る人より、奥多摩湖奥多摩駅(境橋)側から、もしくは大岳山や鋸山から縦走してくる人のほうが多いようだ。
 
他の登山者に写真を撮ってもらってから早速ラーメンを作りおにぎりとともにがっつく。 具がないマルタイの棒ラーメン(塩)なのでもう一つ味気ない(中華丼の具を混ぜるとぐっとうまくなる)が、それでも山のてっぺんで食べるアツアツのラーメンは格別だ。

山頂より石尾根方面を望む
 
 食べていると向うのベンチに巨大な白いもふもふの犬がいる。グレートピレニーズ。 NHKのアニメ、「名犬ジョリィ」のモデルになった犬だ。 流石に出自が出自(高山地帯での牧羊犬とか山岳救助犬として活躍)だけあって1400mの山もものともしない。 飼い主さんによると人懐っこいのだが、写真を撮ろうとすると抱きついてまとわりつき、絶対にカメラ目線で撮らせてくれないお茶目さんらしい。 

隙をついて物にした一枚。もふもふ。

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