本日も江ノ島で轟沈

ほんとーは明日の予定だったんだけど、明日は雨の予報だったので急に今日にスライド。

 昨日は遅くまで仕事だったためあまり早起きして遠くへ行く気も起きないし、アオイソメの用意もないので結局江ノ島へ・・・。

白灯堤防周辺

 トリックサビキとアミコマセ、1.8mのコンパクトロッドだけの用意なので最初っから釣果は期待してなかったが、「こういうときに限って意外といいんだよね」などと虫のいいことを考えないでもなかった。

 白灯堤防に行く前に「ダメ釣り場」のイメージの強い噴水公園前に行ってみると、なんという事か「舌平目が結構来ましたね。ほんの4〜5mのとこですよ」ですと。今日は魚の活性がヒジョーに高いらしい。弥が上にも期待が高まる。

 白灯に着くと何時も通り混雑なのだが、運よく特等席の先っちょが一人分空いており、いれてもらう。 が、よく見ると下に魚が捨ててあって、よく見ると

キタマクラ

 隣のおじさんが上げた魚を見たら

これまたキタマクラ

 さっきの期待感があっという間に萎む。
 気を取り直してトリック開始。 しばらくするとびょ〜んとバネをはじいたような独特の魚信。

 ちっともおいしくないトウゴロウである

上から見てもくっきり判るぐらいに大量のトウゴロウが湧いているのだが、事件はこの後に起こる。 トウゴロウを喰いにソウダガツオの群れが大量接岸し、堤防先端は大パニックになった。

 常連オヤジたちが一斉にマウスと弓角を振り、カツオ祭りに突入である。  ソウダガツオというのは横に突っ走る魚であるからオマツリしないように強引に抜き上げなきゃいけないのだが、そこは限られた白灯先端部に大量のオヤジである。混乱しないわけがない。 

「おら!抜き上げるぞ!後ろ!どけ!」「絡む絡む!どいてどいて!」「投げるのは左から順番!」「あ〜っ!ばらした!」

などなど、いいトシしたオッサンが浅ましく勇ましくカツオと対決していくのであった。 見たことはないが、恐らくゴールドラッシュのころの豪州や北海道はこんな光景であったのだろう。 弓ヅノを持っていない人間から見るとヤバイくらいに皆殺気立っていた。

 一方オイラはといえば針3号ハリス0.4号のつましいワカサギ仕掛けであるから手の打ちようがない。

 おこぼれに預かるどころか、トウゴロウも必死の逃亡をしているため目の前のコマセにも反応しない有様。

 こういう状況の時は釣り以外の楽しみを追求するに限るので、カツオ祭りを横目に持ってきたコールマンのバーナーでアツアツのカップめんを作り、コーヒーを沸かし、ティータイムをしゃれ込む。潮風で口の中がしょっぱくなってるので甘いものがうまい。
ちょっと一服

 4時を過ぎるといかにも怪しい雲がどよどよと迫ってきたのでコマセ切れと同時に納竿とした。  

 せっかくなので白灯の反対側から釜の口に入り込む。 磯釣り道場として名高い釣り場であるが、俺が前のオッサンに声をかけようとしたまさにその瞬間、20cmほどのメジナを釣り上げた。 そのオッサン俺をまじまじと見て「・・・いる?」

 このサイズだとまだ美味しくないので丁重にお断りして横を見ると、隣のオッサンのバッカンには40cm程の綺麗な黄色いシッポの魚体が。

 イナダだーっ!


 思わず声を上げてしまったが、そのオッサン恥ずかしかったのか、
「いやいや、一匹だけ。まぐれまぐれ」
と、何処までも謙虚なのである。 

 うーむ。ホンモノの釣り師というのは謙虚なものなのだなぁ。 認識を新たに帰宅の徒についた。


 本日の釣果 トウゴロウ9尾 コッパメジナ1尾


 この後江ノ島の猫にトウゴロウをくれてやったのだが、そっぽ向きやがった。舐めてんのかコラ。

猫またぎ