真鶴でスノーケリング

 先週の油壺に続き、今度は真鶴に行って来た。

 三浦半島では透明度が一番マシとは言え、やはり下水の普及率が悪く、なおかつ真夏の海水浴場だから、お世辞にも素晴らしいコンディションとはいえない。

 遠くてもいいからもうすこし環境のよいところで・・・と、どんどん要求が高まり、結局「漂着の浜辺から」の管理人氏オススメポイントである真鶴半島まで足を伸ばすことにしたのだ。

 真鶴のスノーケリングポイントとしては「岩海岸」「琴ヶ浜」「三つ石」「番場浦」があるが、どこへ行くかは向こうに着いてから決めればいいや・・・と、またいつも通りの行き当たりばったり方針のまま小田急に乗り込んだ。

 ところが今回はしょっぱなからトラブル発生。乗る予定の小田原行き急行が扉故障で運行停止。 次の急行も15分近く遅れ、30分近くロスしてしまった。小田原駅のJR乗り継ぎと真鶴駅でのバス発車時刻のタイミングも会わず、結局これだけで1時間近く損してしまった。

 で、真鶴駅前のバス停でアイスをかじりつつどこへ行こうかと思案していたのだが、潜った後腹が減ってるのに海の家の不味いやきそばなんてもう食いたくないんで、美味しいものが食べられる「魚座」の近くのほうが良い、という事で琴ヶ浜に決定してしまった。ここにはダイビングショップもあるくらいだから潜るにも良いとこなのであろう。

 バスを降りるとかなりの人出で、バーベキューやってる人なぞも沢山おり、なんとなく多摩川河川敷の様相を呈している。なんとなく浜外れの岩場のほうでコソコソと着替えを済ませ、岩場からエントリする。

20070814211823.jpg琴ヶ浜

なるほど、すぐ3mくらいの深さになっていてこれはやりやすい、が、残念ながら真鶴にしてはかなり濁っているのだろうか、こないだの油壺よか何ぼかマシ、といった程度(いいところで5mほど)で一部では殆ど味噌汁状態だった。

 が、コンディションの悪さを補って余りあるのが魚の多さ。 スズメダイソラスズメウミタナゴ、ベラ、カゴカキダイといった定番は勿論のこと、メジナオヤビッチャ、数は少ないがトゲチョウチョウウオなんかもちょろちょろ動き回っている。 特筆すべきはシラスの多さだろうか。ちょっと潜るとシラスに包まれて泳ぐような感じになる。

 油壺でも時折見かけたが、ボラなんかもこっちのヤツは二周りぐらい大きく、ビールの大瓶より大きく見えるヤツが悠然と泳いでいる。

 うーむうーむさすが豊潤なる海、と感心していると、なんとなんと可愛らしいイカの赤ちゃんがチョロチョロと群れをなして泳いでいるではないか。あまりの可愛さについ手を伸ばすと、

「シュッ!」


 舐めんなよとばかりにホンのちょびっとの墨を噴いて威嚇するではないか。 ああああああ。悶絶するぐらい可愛いぞ。

20070814212011.jpg浅場。こっちのほうが魚は沢山いた

 小腹が空いたので陸に上がり、カロリーメイトを齧ってから再び海に入ると、潮が満ちてきたせいか底層がやや冷たくなってきた。それでも浅く温い所がメインなので気にもしないでしばらく泳ぎ続けていると、なんだか妙な動きをする軟体さんが一匹。

 もじゃもじゃした鰓を持った紛れも無いウミウシさんであった。
真鶴はウミウシの宝庫とか聞いていたが、今日目にしたのはこれ一匹だった。 とはいえ、こないだ荒井浜で見たアオウミウシの3倍くらいのサイズで、動きも活発、色は地味だが、先カンブリア紀の突拍子も無い生き物的な形状に加え、人を食ったような前衛的な模様(黄土色のボディにクリーム色のイボイボがあり、あちこちにネオンブルーの斑点)なので、衝撃度はなかなか大きかった。 こんな変な奴にまた会えるのなら、次回はちゃんとした水中撮影のできるデジカメを用意しておいたほうがよかろう(図鑑で調べたところ、ミヤコウミウシらしい)

 結局ここで2時半までスノーケリングをし、その後遅い昼食へ。 行き先は真鶴に来た時にはココ!と固く心に決めている「魚座」である。 あまり人が多くて待たされるようだったらアジ餃子やアジ茶漬けが評判の「魚伝」に行ってもよかったのだが、それほど待たされないようだったので結局こっちに決めた。

20070814212612.jpgカメさんがお出迎え

 ところが、海水浴シーズンで普段より客が多いせいか、お気に入りの「地魚盛り定食」が品切れ。そこで今日はちょっと奮発して「アジ尽くし定食」それにビールを頂くことにした。

20070814212906.jpgアジのたたき、アジフライ、アジ骨せんべい、岩のりクラゲ、カニの味噌汁

 食べ終わるといつの間にか4時近くになっていた。 乗り遅れるとまた30分近く待つことになるので、慌ててバス停に向かう。ちょうど良いタイミングでバスがやってきた。  次回来る時には透明度がUPしていることを期待して真鶴を後にした。



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