大山講

 さてワタクシ、晴れているときは基本自転車通勤なのだが、会社からの帰りは通常国道246号で瀬田まで行き、ニコタマからは大山街道を通って溝の口というルートを取る。 この大山街道ってのは江戸時代にブームだった大山講(大山への参詣)で使うルートだったらしいのだね。
 で、今回はその身近な道にちなんだ登山てことで大山に行って来た。 小田急秦野駅から自転車乗りの聖地ともいえるヤビツ峠までバスが出ており、そっから1時間ちょっとで頂上へいけてしまうというお手軽さも魅力であった。 

 ただ、この時期は丹沢で猛威を振るっているヤマビルの最盛期であり、大山も例外ではないのでその対策もせねばならない。 虫除け(ディート)があればいいのだが、ここは古典的に飽和食塩水スプレーを作り脛と靴にたっぷり吹きつけ靴下にも食塩をすり込んでおいた。

 朝5時45分に起きて軽い飯を食ってから小田急で秦野へ。そっからヤビツ峠行きのバスに揺られ、9時丁度位にヤビツ峠着。峠にはロードレーサーが一杯。さすが自転車乗りの聖地だ。 今度は自転車で攻めてみたいところ。
 
 バス停の周りはベンチがいくつもあるし、自販機、登山ポストもろもろあるのでこれまでとちょっと違う。ポストにカードを投げ込んでいざ出発!

 道はわりかし急峻だが、石、土嚢、丸太で整備されてるので大岳山よりはるかに楽。その上今日は風が強めなので涼しくて快適! で、15分ほど歩くとこれまでの俺の登山で始めての出来事があった!

そう、野生哺乳動物との遭遇!!!
 


   
 前方にぴょんぴょんはねる褐色の生き物。 まごう事なき鹿さん。しかも二匹!
それとなく登山道を外れ近寄っていったら一匹は警戒してダッシュで逃げていったが、もう一匹は緊張した面持ちでこちらを伺っていた。 あんまし脅かすのもなんなので写真を数枚撮ったらさよならしたが、これまで何度と無く山に登っていながら一度として哺乳動物に遭わなかったのに、今回僅か15分で遭遇である。おそるべし丹沢のキャパシティ。 
 
とはいっても彼ら鹿が増えすぎて食害するせいで林が荒れてる上に、彼らにひっついて運ばれることで丹沢中にヤマビルが広がっているわけで、あんまし喜んでいいことじゃないのかもしれない。でも個人的には大変嬉しい! ついでに言えばぜひ食べてみたいところだ(オイ!
  
 鹿との遭遇の興奮冷めやらぬまま登り続けるが・・・・・・・なんかウルセエ!!!!
 とにかく山中で蝉(ヒグラシ)がワンワン鳴いており、耳がおかしくなりそうだ。この時期バードウォチャーさんは邪魔されて大変なことだろう。山頂までこの鳴き声は途切れることなくなりっぱなしであった。
 

 大岳山と違い特に危ない目に遭うこともなく一時間ほどで山頂へ到着。 山頂手前でショイコに段ボールを4個ほど括りつけたボッカの人に会う。 つい癖で挨拶してしまったが、なんでもボッカさんには挨拶しないのがマナーらしい(登山者の多い山でイチイチ挨拶を返していると大変な労力となり疲れて荷物を運べなくなる)ので気をつけましょう。

 
んで、山頂の見晴らしはまあいいのだが、曇っているのでイマイチさえない。 それでも木々の間から富士山が顔を覗かせていたりでなかなか気分がいい。 ここでぜんぜん味がしないまずいドライマンゴーを齧ってさっさと下山。 今日は駆け足なのだ。 
 


フッジサーン

茅ヶ崎・平塚・国府津方面
 が、いつもの悪い癖で地図を見ずに判り易い道を安易に選んだせいで下山口を間違え、登ってきた道を引き返して25丁目から下るはずが、遠回りの見晴台方向へダッシュで駆け下りてしまった。  
 
本当なら1時間ほどで阿夫利神社(下社)につくはずなのだが、このルートだと絶対にそういうことにはならない。ただ、道を間違えたせいで特大のヒキガエルやヤマカガシ君と遭遇できて爬虫類遭遇記録を更新できたのでよしとしよう!


見晴台


下社より頂上よりの所にある二重の滝 滝壺に降りられるよう梯子が設置してあるが、寄生虫が怖いので今回は飲むのはパス。
 
 12時ごろ阿夫利神社下社に到着。

 

神泉 つめたくておいしい。
 
 茶店でキビダンゴを頬張って休みもそこそこに撤収。ケーブルカーが休止中のため男坂を歩いて下り12時半過ぎににケーブル駅バス停に到着。 丁度バス停からバスが出たところだったが、運転手さんがパッパカクラクションを鳴らして「いいから早く乗れ!」とアピールしてくれたのでなんとか乗れた。 今日は何から何までラッキー! 駆け足で忙しい山行(上り下り合計で3時間半・・・・)だったけど、楽しかったので満足!


バス停手前で遭遇した山伏の集団