作業服屋にて

こないだ払沢の滝に行った時のこと。
 みそ田楽を購入した茶店のおばちゃんから「新緑のころの浅間尾根は素晴らしい」との情報をインプットされたことで俄かに浅間尾根登山計画が持ち上がった。

 ちょっと前に購入したヤマケイで浅間尾根が取り上げられていたときにもなんとなく気にはなっていたのだが、去年は八丈島ツーリングとか、釣りとか、夏はスノーケリング(こう書くと遊んでばっかだな)・・・と後回しにしているうちにいつの間にか冬を迎えてしまった次第だ。

 で、今年の春先には望みの薄いカレイ釣りを一回お休みして山でも登ってみようじゃないの、という路線を打ち出したのであるが、困ったことに今までさんざアウトドア遊びをしてるくせに「ちゃんとした山の服装」つーのをしたことがないのである。

 鎌倉のハイキングコースや三浦半島の大楠山程度であれば夏は化繊のショートパンツに半袖シャツ、冬でもジャージとウィンドブレーカー程度でいいのだが、標高900m前後の4〜5時間コース、しかもどうかすると都心より4〜5度低くなることもある奥多摩〜檜原の山とあってはさすがにジャージでは心許ない。

 真夏の鎌倉ハイキングコース程度だったら夕立が来て、少しぐらい濡れたところでどってことないのだが(むしろ暑さがしのげていいくらい)、まだ肌寒さの残る山間部だとそういうわけには行かぬ。
 以前ワンゲル部(すぐ逃げた)の新人歓迎合宿に参加した際、チノパンに混紡ワークシャツという格好で行ったら川に落ちてずぶ濡れになり、一発で体を冷やしてしまい酷い目にあったが、あれとて5月で既に蒸し暑くなる沖縄だから大事に至らなかったのであって、乙女高原(高校時代、五月にキャンプを張ったがクソ寒くて死ぬかと思った)あたりだったら肺炎になってもおかしくはない。

 そんなわけでこれを機会に濡れても乾きの早い化繊の「山用パンツ」を購入しようと思ったのだが、

アウトドアブランドのトレイルパンツって高いのよねー

 八ヶ岳とか谷川岳まで行くわけじゃないし、俺のメイン活動はチャリと釣りだからそんなに立派なのは必要ないんだけど…と、セコイ事を考えて頭に閃いたのがあった。


 作業服 である。 おっかないワンゲル部の部長もアンダーウェアはポリピー(ポリプロピレン)だったが、上着はその辺の工事現場のおっちゃんが着てそうな紺の作業服であった。

 そうだそうだ、作業服だったら山で仕事してる林業の人なんかも着てるわけだし、1000m以下の低山しかやらない俺には作業服がちょうどいいやん!大体、濡れること考えたら釣りにもいいし。

 てなわけで、通勤ルートの国道246号沿いにある作業服屋 エヌエスユニにて作業服を物色。

 AITOZというメーカーのAZ-858カーゴパンツ(2タック・ポリ100%)を購入した。 裾詰めまでやってもらって2300円。 釣りと庭仕事にも使うことを考えれば安い買いもんじゃないかな。